第9章 守りたいモノ
ー次の日の昼休み
3年教室へ向かう。
貴『すみません。東峰 旭さんいますか?』
「えっ?旭?!呼ぶからまっててな!」
貴『はい!ありがとうございます!ニコッ』
「おい!旭!呼んでるぞ!
てかお前あんな可愛い子といつの間仲良くなったんだよ!コソッ」
東「え?俺? 始めてみる子だ…」
夢杏の姿を見つけてすぐに来てくれた。
貴『旭さんですか?はじめまして!私、1年の神崎夢杏です!バレー部のマネしてます!』
東「おお!そうだったんだな!それで…俺に何か用事あったのか?」
貴『昨日、夕先輩が帰ってきました。旭さんにもバレー部に戻ってきてほしいです!』
東「ああ、そうか西谷戻ったか…よかった…」
夕先輩が戻った事をきいて安心した顔を見せる旭さん。
東「でも…俺はもど…」
旭さんが全部言い終わる前に
貴『戻れます!!』
夢杏のその言葉に驚く。
貴『お話は先輩達に聞きました。旭さんはバレーが好きですよね?今でも!でもそれとは別に、もしまた自分がブロックに捕まったら。またチームを守る事ができない。そう思ってますよね!すみませんっ初対面でこんな失礼な事…』
東「あ、いやそれは全然!確かに、俺はまだバレーが好きだ。でも、言われた通り俺はチームを守る事が出来ない。」
貴『そんなの当たり前です!1人じゃ守れないんです!バレーはチームスポーツですから!スパイクを決める為にはレシーブが上がらないといけない。それをスパイクに繋ぐためのトス。旭さんは、1人じゃありません!大地さんも夕先輩も他の皆さんだっています!』
東「…!!」
貴『確かに前は守れなかったかもしれない。でも、次はみんなで守っていけばいいじゃないですか!このチームを!烏野を!それには旭さんの力が必要です。お願いします。戻ってきてください。』
頭を下げてお願いする夢杏。
東「驚いたなあ…夢杏…だっけ?すごいな…」
貴『す、すいません!失礼な事を何回も』
東「ううん、ありがとう。俺が忘れてた事、思い出させてくれて。やっぱりバレーがやりたい。次は守ってみせる。全員で!』
貴『やった!!ありがとうございます!!』
東「今日の放課後、行くよ。それでみんなにも謝る。」
貴『待ってます!旭さん!』
東「おう!じゃあまたな!』