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【名探偵コナン】求めた先に。【完結】

第9章 崩れていく




「そりゃ、お前みたいな女誰も付き合いたい。なんて思うわけねぇだろ!探偵にも見離されて本当に悲劇のヒロインだよな!」
「でも、好きだって……。」

「お前のそういう所だよ!馬鹿みてぇに信じては、言葉とか優しくされたらそこに依存するような女、本当に面倒くせぇよな!」


 零もそう思っていたの?百合ちゃんが「それ以上言うのはやめな。」と同情するように笑いながら言い放った。



「元の原因は、お前が助けを求めたのがいけなかったんだよ!」


 助けを求めたのがいけなかった……?でも、そのままだったらいつかは殺されていたと思うし…いや、今殺されそうになっているんだ。
 もし、助けを求めなかったら上辺だけの友達関係を百合ちゃんはしなくても良かったんだ。こうやって銃で殺される運命もなかったんだ。


 零にも騙されないで会わなければ良かっんだ。
それは違う?でも、今までのことは騙されていたから会わなければこんな思いなんてしなかった。



「……本当は、償いとして体で払っても貰おうとしたがやめた。今、無償にお前を見ていると苛ついてくるな!」
「え、ちょっと、まっ。」


「今ここで殺してやろうか!?」
「ゔぁ…っ。」

 バンッと鼓膜を震わすような音が鳴ったと思えば、肩に受けたこともない痛みが体中に駆けめぐり、居ても立ってもいられなくなった。
 目の前を見ると百合ちゃんが元彼の手を掴み、銃弾の位置を変えているように見える。



「私、人殺しなんてしたくないんだけど!」
「あ"ぁ!?最終的には、こいつは殺される運命なんだから今殺しても何も変わりはしねぇだろ!!」


 目が狂った元彼は私にまた銃を向け直した。私はここで終わりなのか。



 安室さん、零。楽しかったよ。今、冷静になってみれば私はあなたに助けを求めて本当に良かった。


……まだ好きだって伝えてないな。



「や、やめて……。」


 痛みに耐えながらも、声を上げると同時に銃弾を発砲された音が聞こえた。



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