第1章 殺される。
ある昼頃、眠りの小五郎で有名な"毛利探偵事務所"が目の前に立った。そう依頼に来たのだ。
わたしの相談を聞いてくれるかどうかは分からない。でも、サイトを調べたら"どんなことでも解決させます!"とデカデカと書いてあったので聞いてはくれるだろう。
階段を登り、扉を開けようとすると鍵がかかっていた。
留守だろうか?どうしよう。体が震え始めてきては、カバンが落ちそうになる。
すぐに階段を降りて、スマホで調べようとするが手が震えてうまく打てない。
落ち着こう、昼ご飯食べてもう一度伺おう。
そう自分に言い聞かせてどこか良いところないかと見渡すと一つのカフェが目に入った。それは毛利探偵事務所の下にあるレトロというか昭和な店かな……?
好都合だ。ここで軽く食事をして、もう一度お伺いしよう。窓から中を見ても生憎、人は少なそうで絶好の場所。
震えながらも扉をあけると綺麗なベルの音が店内に響き渡り、女性と男性の店員が「いらっしゃいませ。」と聞こえてきてビクッと肩があがる。
様子をチラチラみると客っぽい人は小学生ぐらいの男の子と女子高校生?2人組しかいなかった。あの人はいないっぽくてホッとする。
だめだ、あの人はこんな所にはいないんだ。
自由席と感じとった自分は、隅の席に座りこんだ。