第2章 ***
「あぁっ…!」
危うくイってしまうところだった。
散々焦らされたせいか、蛍くんのモノをぎゅうっと締め付けてしまう。
「陽菜ちゃんの中、いつもよりキツい…」
「蛍くんのせいでしょっ…」
「ははっ…そっか」
笑ってる場合じゃないよ…
当然このまま動いてくれると思ったが、彼は私を抱き締めるだけで一向に動いてくれない。
「…蛍くん…?」
「…この方が俺の形よく分かるでしょ?」
「っ…」
「俺の味…ちゃんと覚えて?」
「そ、そんな…」
もどかしくてつい腰を揺すってしまうと、「コラ…まだダメだよ」と咎められる。
そして私の腰を掴んだ彼は、ズンッと一度だけ奥を突いてきた。
「ふぁっ…!」
「んっ…」
一番奥に自分のモノを収めたまま、動かずまたキスをしてくる彼。
(…ぁっ…、嘘……)
私の一番奥で蛍くんのモノがドクドク脈打っているのが分かる。
ソレを自然と締め付けてしまう私の内部…
(これ以上はおかしくなっちゃう…っ…)
「蛍くんっ…、お願い……もぅっ…」
「…ごめん…少し虐め過ぎたね」
「……、」
とうとう涙を零してしまった私の目元にキスをすると、彼はようやくゆっくり律動を始めた。
ずっと我慢させられていた私は、たった数回のピストンでイかされてしまって…
「ぁっ、ぁっ…蛍くんっ…!」
「陽菜ちゃん可愛い……好きなだけイっていいよ…?」
「あぁっ…!」
気持ちイイ……今までのHとは全然違う…
私は彼の首に両腕を回し、自分からキスを強請った…
それからの事はよく覚えていない。
気が付くとカーテンの隙間からは朝日が射し込んでいて、私たちは本当にひと晩中Hをしていたんだと我に返る。
「…大丈夫?」
「大丈夫じゃない…」
「ははっ、ごめん」
「………」
だから笑い事じゃないのに…
蛍くんはどうしてそんなに元気なの…?
「俺とのセックスに付き合ってくれてありがとう」
「…蛍くん……」
「これからも宜しくね?」
「……、」
私はその言葉にすぐ頷く事が出来なかった。
毎回こんなHをされたら絶対に身が持たない…
(すごく気持ち良かったけど…)
「陽菜ちゃん、好きだよ…」
「っ…」
けれどそう囁かれると、私は頬をだらしなく弛ませてしまうのだった…
了