第3章 【SS】中原中也の幹部昇進祝賀会
私はまず、遊撃部隊黒蜥蜴の元を訪れた。
今日は任務が無いのか
それぞれが待機室で時間を潰していると聞いている。
まぁ、平和の証である。
「失礼します。
萩原葉月です」
そう言って扉を開けると
中にいた三名が寛いでいたのか直ぐに立ち上がり
私に敬礼した。
年かさの男性、広津柳浪。
この黒蜥蜴を束ねる百人長である。
少しチャラついた外見の男性は立原道造。
黒蜥蜴に属する十人長。
小柄で細身のマスクをしている子は銀。
黒蜥蜴に属する十人長で、あまり知られていないが
芥川の妹である。
「何か、任務ですか?」
広津さんは敬礼を崩さずに言葉を発した。
「あ!済みません!
敬礼解いて下さい!
今日は任務とかではなく
個人的なお誘いで来ました」
「個人なお誘い…といいますと?」
広津さんの上に疑問符が見えた。
「先日、中也さんが幹部に昇進したのはご存知ですよね。
それで、私と紅葉の姐さんで
サプライズパーティを行おうかと思ってまして…」
ここまで言うと三人とも理解した。
「なるほど。わかりました。
ぜひ参加させて頂きましょう」
広津さんの返事と一緒に
立原さんと銀ちゃんも頷いた。
「有難うございます」
私は笑顔でお礼を述べた。
三人に時間と場所を知らせて
私は次の場所へ向かった。