第1章 月に吠える
「着いたぜ。シャワー室はこの横だ。
飲み物は…っと金あるか?
あるなら彼方に自販機あンだけど」
中也はテキパキと説明と質問を同時にしてきた。
「お金なんてないわよ」
「同じく、一文無しです」
二人の答えにため息をついてから
ちょっと待ってろと中也は部屋を出た。
少しして中也が部屋に戻って来た。
お茶の入ったペットボトルを2つ差し出した。
「ほらよ」
「「ありがとう」」
二人はペットボトルを受け取った。
「じゃーな。後は好きにしろ。
でも、この部屋から出るなよ」
そう云って中也は部屋を出て行った。