第16章 信じられない馬鹿
カナリア
「要らないわよ。
…嬉しかったから、お礼なんて要らない…」
カナリアさんは、
凄く優しい表情で俺にそう言ってきた。
黒
「え?でも…」
カナリア
「私の所にくる客は、
人を陥れたり、殺したい…
美しくなりたい…そんな欲を要求しにくる奴らばっかり。
うんざりよ。
貴方みたいに恋に一生懸命な相談…素晴らしく好き!
だから報酬なんていらない!ただ…ルーノを宜しくね!」
黒
「はい!」
魔女のカナリアさん…
初めて逢ったけど良い人で良かった……
俺は背中にルーノを乗せ、
自宅へと戻った。