第16章 信じられない馬鹿
と、そんな俺の前に…
闇の中からクロウさんが現れた。
クロウ
「待て!黒!!」
仕事着を着ていて、
ノアが居ないところを見ると、
仕事に行く前に魅菜に逢ってきたと推測する。
クロウ
「戻れ!カナリアには頼むな。」
黒
「…魅菜から何を聞いたのか分かりませんが、
よく俺の居場所が分かりましたね…」
クロウ
「お前の考えることくらい手に取るように分かるよ…
それより…魅菜が出した3つのお願いだが…
1つ目は…魅菜が3歳の頃に居なくなったって言うじゃないか、
平均的な猫は死んでる。
呪術によってあの世から呼び出すとしたら、
カナリアが命を落としかねない…無理だ。
だから…今更探しても意味はない。
2つ目は…スクールバッグだが…俺が預かっている。
だが魅菜に渡すつもりはないよ。帰りたく…なるに違いないからね…
3つ目は…………」
黒
「……」
クロウ
「魅菜の不老不死を九尾に頼んだんだな……
なんで…俺に頼まなかった……」
黒
「…それは…」
クロウ
「お前が考えるより魅菜にとっては、
辛かったに違いないよ。」
黒
「それは知って……」