第13章 子捨て妖怪
魅菜
「あの…」
(!?)
今まで黙って話を聞いていた魅菜が、
口を開いた。
魅菜
「私…黒さんのお嫁さんにはならないですよ!
いえ…ならないですよでは無くて…なれないです。」
黒
「おっ!おい!!」
止まらず続けて話す魅菜
魅菜
「黒さんのような大妖怪と、
直ぐに死んでしまう私なんて…叶わぬ結婚です。
いつまでも可愛い姿で側にいたいけど、
私は黒さんが1つ歳を重ねる頃にはおばあちゃんになっているかも知れない……
それなら黒さんには妖怪の女性と一緒になってほしいって…私は思います。」
黒
「……お前……」
おじさん
「なんだなんだ!黒の片想いってヤツだったのかい!!
いいいい!菜っ葉汁で十分十分!!」
おじさんの嫁
「そうねあなた。魚の煮付けもこんな感じでいいわね!」
黒
「………」
(そうか…魅菜の奴……)