第12章 お庭の小屋で
菜箸
「魅菜さん!魅菜さん!」
(いけない…
お花畑の向こうに行こうとしてた💦)
魅菜
「……はい…」
菜箸
「ふぅ…良かった……
魅菜さんとにかく話しましょう!
よくドラマとかでみる"話すな!"はあんなの間違っているんですから!
人間は話さないとすぐポックリ逝ってしまいますからね。
前の女性の方もそうだった…」
菜箸さんは険しい顔をする。
(前の女性…?
黒さん…私以外の女の子と一緒に暮らしていた事があったのね…)
傷以外の痛みが私の意識を引き止める
菜箸
「実は最近まで人間の女性をこの家で匿っていたんです。
…魅菜さんと同じ理由でこの妖界に連れて来られたと
毎日1人でお勝手で泣いていました。」
魅菜
「……そうなんですね……
その人の事もやっぱり……黒さんが?」
菜箸
「はい…なぜか急に血相を変えて逃げ出そうとした女性を引き止めようとした瞬間…
黒様が直接持っていたオタマが運悪く頭に直撃して…」
(……どうしたらオタマが頭を直撃するのよ……)