第2章 ムーンライト
白梅
「あのアマ!!!逃げやがった!!
ォオオオオオオオッーーーーー!!!!」
"バキッ!"
私が逃げたと思った白梅さんは、
電卓を破壊しながら雄叫びをあげた。
(これで…私を血眼になって捜すはずだから……
白梅さんの姿が見えなくなったら逃げよう。)
実は私は…
白梅さんからさほど離れていない立派な木の陰に隠れている。
(…怖い……)
っとその時…
母方の祖母から貰った御守りを、
いつもスクールバッグの中に入れていた事を思い出す。
(御守り……妖怪からも守ってくれるのかな……)
私は半信半疑でその御守りを…
"ガサガサガサッ…"
スクールバックから取り出し手に持った。