第6章 眞琴くん
クロウ
「はぁ…まったく黒ときたら…」
私の横を歩くクロウさんはマフラーを口元からどかし、
溜息を漏らす。
魅菜
「…あの…お仕事は……」
クロウ
「仕事…?
あー、人間界はもう朝だから俺はお役御免で妖界に戻って来たのさ。」
(え?つい1時間前くらいに出勤したのに…?)
違和感を感じ私は思わず傾げる。
クロウ
「そうか、魅菜はまだ知らないか…
妖界と人間界の時間の流れは違うんだよ。
だから…魅菜の感覚だと妖界に来てまだ1日だろうけど、
実際人間界では1カ月くらいは過ぎてる。」
魅菜
「えっ!?(´⊙ω⊙`)」
(待って!って言う事は…
お母さんもお父さんもきっと私を心配してる!!)