第2章 いよいよ夢の雄英生活!
やっと、やっとだ…!憧れの高校生活が今まさに始まろうとしている!しかも雄英で!
私は炎火 花華。個性はポイズンファイアーって言って、毒性分の入った炎をあやつることができるんだ〜。
入試で、なんとか最も苦手な地理と英語は乗り切れたと知ったときは本当良かった。対人ロボットと戦ったときは炎というより、毒の濃度を上げてロボットをもろくさせ、戦闘不可能にしたのだ。私の個性にはこんな使い方もあるのだ。
今は溢れんばかりの嬉しさで私は満ち足りている。これからの“夢”のような高校生活に“夢”を描きながら、私は改めて、気を引き締めた。
よぉ〜し、これからの雄英生活、頑張るぞ〜!
此処が私の教室かと案内板に目を移す。クラスは1-A。人数は私を入れて21人だという。21人とか少ないな、なんて思いながら大きな扉に手を掛ける。
どんな人が居るのかな、仲良くなれるかな、かっこいい·かわいい人はいるだろうか、この中に私の初彼氏になる人が居るのかもしれない!もし、本当に居たら、同じクラスだから嬉しいなっ!
そんな、全く新しいクラスのメンバーに期待をかけながら扉を横に押し出した。
私が瞳に映し出した光景は、目がチカチカするような、“派手ですごい”ものだった。
あっちでは机に足を掛けた人とメガネを掛けている人が何か言い合っているし、向こうには紅白の髪にオッドアイという個性的なイケメンが、すぐ後ろの男女のさらに後ろには、寝袋に入った先生…?らしき人が居た。
簡単に取り上げた、3つという少ない数の中でもここまで濃ゆい景色があるものだから私は、笑いの絶えない楽しいクラスになりそうだと嬉しながらに思った。