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おそ松さん〜地獄の沙汰もマツ次第〜(R18)

第5章 死んだらキミに恋をする【一松】


そんなこと聞かなくても見りゃ分かるだろ……? めちゃくちゃ気持ちよかった……。


おれは自分の白装束で桜の手を拭いてやると、改めて彼女を見た。

初めて乳を触らせてくれた女、初めておれのを握ってくれた女、初めておれが出したものを手で受け止めてくれた女。

顔も可愛いし、明るい。なのに、おれみたいなクズにも普通に接してくれる。

くそっ、好きになりそう……て言うか、もう好き……すごく好き……。


おれは彼女の足元を見ながら、ぼそぼそと聞いてみる。
「あのさ……あんたって死ぬ前はカレシいたの……?」

「カレシ? あー……いたけど……」

いたんだ。カレシ持ちかよ、くそっ。

桜は、苦笑した。
「でもね、カレは私が死んでからすぐに新しいカノジョを作ったよ」

「そうなの……?」
おれは顔を上げる。

「うん、私は死んでからもカレと離れたくなくて、現世にフラフラ留まってたの。でも、カノジョを作ったのを見て、もういいやって思った。『もう未練はないや、幸せになってね』という気持ちになって。そしたら、ここに来たの。まっ、地獄だから来てよかったのか分からないけどねっ」
彼女はアハハと笑う。

「…………」

現世に留まるほどカレシのことが好きだったのか。別れるのは辛かっただろうに……。

「ちょ、ちょっと! そんなしんみりしないでよ! 本当にもうカレのことはいいの。それに地獄に堕ちちゃったけど、辛いことばかりじゃないよ。こうやって、あなたにも出会えたし……」

おれは、驚いて彼女を見た。

あなたにも出会えたし? それはどういう意味だよ? 期待していいの? 


 
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