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おそ松さん〜地獄の沙汰もマツ次第〜(R18)

第5章 死んだらキミに恋をする【一松】


「ねぇねぇ、ちぎられるのって、かなり痛いの? 嫌だなあ」
桜は心配そうに白装束の上から胸を押さえた。

「ああ……まあ……痛いと思うけど……」

これはどうすればいいんだ……。女性の乳首をちぎるのもアリなのか……?

彼女の胸元を見ていると、桜は襟に手をかけた。

「痛いのは嫌だけど、スタンプ欲しいし、早く終わらせたほうがいいよね? どうぞやって下さい!」

桜は、平然と脱ごうとする。

「うわぁっ! ちょ、ちょっと待って!!」

おれは慌てて桜の手を止めた。

「え? なに?」
彼女がキョトンとする。

「あんたすごいな。平気なの……?」

「平気じゃないけど。痛そうだし」

そういう意味じゃない。

おれは首を振った。
「おれみたいなヤツに乳見られてもいいわけ……?」

「でも、あなたが乳首をちぎる係なんでしょ? それなら仕方ないと思うけど」

受け入れるの早っ! 順応力高すぎだろ、この女。

「でも、おれ、ニート童貞だよ……? しかも、クズでゴミ。こんな最低な男に見られてもいいの……?」

桜は考え込んだ。
「う〜ん……別に……医者に診られるのと変わらない感じだけど……」

あぁ、そういうこと?

おれが仕事でやってるから、意識してないってことか。

「まあ……あんたがいいならいいけど……」

なんだろう。乳を見られる嬉しさよりも、男として意識されていないことへの虚しさのほうが大きい……。まあ、確かに生きるどころか死ぬ価値さえない死者ですけど。


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