第12章 緑×紫
二「…全力でキスして疲労困憊って。どうなの?」
櫻「ある意味新しい。完全にスポーツの域だ、今のは」
二「試合終了でいいのね?」
相「ハイ…」
松「…息、息が苦し…」
櫻「はいはいはいっ、酸素酸素」
松「シュー…ッ」
大「で?」
櫻「ん?」
大「勝負はどっちの勝ちなの?」
松・相「…」
潤くんはテクニック、相葉さんは熱意。どっちもどっちだったらしく、お互い褒めたたえた上で互いを勝ちと見なす二人。どうやら結構ショックを受けたらしいよ、二人とも。相手も相当やるなってことがわかって。
お互いの力を認め合い、そして固い握手を交わしてハグ&笑顔。いい勝負だったな!的な。気持ちいいくらい達成感に満たされた顔。
でも…
櫻「じゃ、勝負は引き分けってことでいいのね?」
相「仕方ない。やっぱあのテクにはねえ…参っちゃうって」
松「いやいや。相葉さんの熱さにはちょっとクラクラ…ちょっとどころじゃないな、これ」
櫻「それは~…酸欠でしょ?(笑)」
大「まあ、仲良くやろうよ。ね。どっちもステキだった」
二「…」
いやいやいや。どっちもステキなのはいい。それは十分わかりました。
でもさ。
結局引き分けでいいなら、二回目以降の云々、全部要らなかったよね?
あー、ホントどーでもよかった、この時間!
この無駄な時間返して―――――ッ!?