第23章 ちょっと逆戻ります
事はその瞬間、姫が姫である事を100パー忘れてる表情で、王子との距離を縮めてた時に起きた。
相「…ね、なんかいい雰囲気じゃない?マジでしそうじゃないっ?」
ってテンション上がってきたエース天然・相葉氏、興奮しすぎて血流良くなったせいなのか、花粉?か知らないけど、ホントそう囁いたすぐ後だよ。
相「…ふ…ふ、ふっ…ふいー…っくしッ!」
四「!!!(ビクーッ)」
で、反射的にそっちをつい見ちゃったのが、天使な天然松本さん。
つまり、迫ってきてた姫から、王子が顔を背けちゃったの。マジでキスする…0.1秒前くらいに。ホントに寸前にふいって横向いちゃって。
おかげで、漫画みたいなほっぺにチューだよ。結果として、二人の唇はかすりもしなかった。
後で聞いたら潤くん、くしゃみした相葉さんがもし風邪気味なんだったらいい漢方あるし、ティッシュも持ってるよ!…って思ったらしい。振り向いちゃったのは反射だったらしいけど。
まあ、それでもみんな固まってた。ほっぺチューくらいじゃ今更誰も反応しないんだけど、あの!翔くんが!彼から、たぶん本気で男の唇にキスをしかけてたことに、固まったの。みんな。その瞬間。
『マジ?翔ちゃんもしちゃうの?マジで??』
的なね。ほっぺでも、一応その行為自体に、ちょっと唖然だった。いったよ、本気でしかけてた!って。うわーって。みんな内心思ってた。
ま、それも誰かさんの豪快に鼻水すする音ですぐ空気壊れたけど。