第22章 小悪魔王子
櫻「…」
あ~…すっげぇ考えてる。すごい顔で(笑)。
櫻「……」
四「…」
そうだな。今、翔ちゃんの頭の中はおそらく~…
(…俺がマツジュンに攻撃、マツジュンに攻撃…。苦手な背後から『わーっ!』ってハグとか、もしくは、どこでもこちょばしたら弱いのはわかってるけど…そういうことじゃないよな、これ。秘め事だし。しかも向こうは俺が嫌がってるからって、わざわざ「ホントはしてないけどしてるように見えるキスシーン」を考えてくれて、しかもちゃんと唇以外にしてくれて…。
なんか、いつの間にか抜かれてるカンジだよな~…。いろいろ、感謝してる。マジで。もう…いいか?俺だって男だ。ここまで、マツジュンすげぇ体張ってるもん。で、こんなふざけた企画(?)なのに、コイツめちゃくちゃ真面目に取り組んでる。やり直しするくらい、ガチで。
俺だって、負けてらんねぇよな。覚悟、決めねぇと。…そうだよ。キスくらいなんだよ!なあ?相手だって、まあ、男だけど、よく見りゃ…ま、カワイイ顔してるじゃねえか。エキゾチックで、なかなかいないレベルの美人度合いだよ?男って思わなければ――…。
嘘。男だとわかってても、カワイイと思ってる。顔もそうだけど、そうじゃなく…。
そう。俺は、松本潤をカワイイと思ってる。松本潤が可愛いんだよ。うん。そう、コイツは可愛い!だから…キスしたい!!)
…みたいな感じかな?若干、自分に思い込ませようとしてるかもだけど、なんかやる気を出してきました。だって翔ちゃん、徐々に近づいてってるんだもん。潤くんの…唇に。
大「おっ、お、おお…っ?」
相「やっちゃうのか、ついにやっちゃうのかっ?」
二「いけいけー!」
松「―――…」
たぶん、本当に彼は自主的に潤くんの唇にキスをしそうになってた。する気だったと思う。だけど…
思いもよらないハプニングが。
ていうか、人為的なミラクル?って言っていいのか?これ。