第21章 今度は俺の番だ ~木吉鉄平~
鉄平side
俺が霧崎第一戦で膝を怪我したとき、彼女は誰よりも俺のことを心配して、毎日のようにお見舞いに来てくれた
「おい香音そんなに毎日来てくれなくてもいいんだぞ? 香音も忙しいだろ?」
「うぅん!! 鉄平に毎日会いたいからきちゃうんだ!!」
こう、彼女はいつも言ってくれる
「そっか」
俺は、いつもこんな返事しかできない
いつかいつか、この恩はかえさなくちゃいけない
ついに、退院の日が来た
なのに、香音がこない
こんな日に限って
まぁ今まで毎日来てくれたのだからしょうがないのか…
「鉄平君お大事にねぇ」
「はい!」
ナースさんが言ってくれても俺はそこまでうれしくなかった
[鉄平へ
私の家にきて!!]
どうかしたのだろうか?