第40章 私のヒーロー ~日向順平~
順平side
分かってた 香音が悩んでることは
ずっと知ってたのに何もやってあげられなかった
最低だ
だから今回も見過ごそうとしてた
でも我慢できなかった
香音が他の男にとられのはどうしても許せなかった
だから無我夢中で香音の腕をとり走った
「ちょっと待って! 順平どこまでいくの!?」
香音の声が聞こえた
俺は走る足をとめた
「わりぃ香音」
「どうして!? どうして順平がいるの!? 部活だったんじゃないの!?」
「いや、香音のことが心配になって監督を説得して来た」
「そんな・・・もう訳わかんないよ」
「香音・・・よく聞け」
「えっ・・・」
「今まで悪かった香音が悩んでるのは知ってたんだ なのに何もできなくて本当にすまん でも香音のことが嫌いになったことは一度もない あんな男に香音は絶対渡さねぇ」
「順平・・・ そんなにうれしいこと言ってくれると私泣いちゃうよ・・・」
「泣くなダァホ」
俺は香音の涙をそっと拭ってあげそのまま
*チュッ*
優しいキスをした
「順平・・・ ありがとう本当にありがとう!」
香音は照れたような泣きそうな顔でいった
「またお前が困ったときは必ず俺が助けてやる」
「うん!それより帰ったらどうしようかね・・・」
「あぁそれは・・・ 俺も一緒に怒られてやんよ!」
「ほんとに!?」
「あぁ」
愛しくてたまらない香音 俺が一生守ってやる
俺がお前のヒーローになってやる