第11章 朝暉
【智】
誰も知らない翔くん
みーつけた♡
イク瞬間。
色白の肌が淡いピンク色に染まって。
最近鍛えてる腹筋がぐあっと浮かび上がって。
びくって大きく震えて。
俺の指を咥え込んでる後ろのお口がぎゅーっと締まって。
しょうくんの先っぽから、勢いよく大量の精液が飛び出した。
「は、ぁっ…ぁぁっ…」
痙攣するみたいに何度かぶるぶると震えながら、恍惚とした表情を浮かべる翔くんは、見たこともないくらい可愛くって。
しまったーっ!
ビデオ撮っとけばよかった!
こんな翔くん、二度と見られないかもしれないのにっ!
「…ちょっと兄さん…」
心の中で地団駄踏んで悔しがってると、まだ乱れた息の下から翔くんがジロッと睨む。
「ん?なに?」
「…なんか変なこと考えてるでしょ」
「へ、変なことなんて、考えてないよ~?」
「嘘ばっか。鼻、ピクピクしてるから」
「ふぇっ!?」
慌てて両手で鼻を隠すと、眉間の皺が深くなった。
「…なに、考えてた?」
「な、なんにも?」
「言わないとどうなるか…」
「ど、どうなるの…?」
ドスの利いた低~い声で言われてビビってると。
翔くんはしかめっ面のまま、のそりと起き上がり。
枕元に用意していたティッシュを取ると、腹の上に広がった白いのを拭き取った。
「しょ、翔くん…?」
そうして、もっかい俺をじろりと睨むと。
ベッドを降りようとした。
「わーっ!ちょっと待ったぁ!」
「さて、かーえろっと」
「え、え!?なんで!?」
「だって、智くんが隠し事するからさぁ…」
「してないしっ!」
「じゃあ、なに考えてたの?」
綺麗なカタチの眉をくいって上げて見つめられて。
「その…今の可愛い翔くん…ビデオ撮っとけばよかったかなって…」
俺は結局、白旗を挙げた。
「はぁ!?絶対ヤだし!」
「だってさ~!超絶可愛かったんだもん!あれなら、翔くんが忙しくって会えなくても、オカズに出来るかな~って…」
そして、ついうっかり言ってはいけないことまで言っちゃった。