第11章 朝暉

さてと。
反撃開始といきますか？


入り込んでいた舌を追いだしながら、
今度は智くんの咥内を蹂躙する。
歯列をなぞり、舌を激しく絡みつけ、強めに吸った。

「…んんっ…」

少し苦し気に顔を歪める智くんを薄目で確認し、俺は秘かにほくそ笑む。

苦しさからか、俺の背中に腕を回して、しがみ付いて来た。
まるで『助けて』って言ってるみたいに…

唇を離し、抱き締めると、智くんはほっとしたように、小さく息を吐いた。

俺はそのまま唇を首筋へとずらし、ワザと音を立てながらキスを落としていく。

「…あ…んっ…やぁ…っ…」

少し鼻にかかった智くんの甘い声が、俺をその先へと掻き立てる。

触れてもいないのに、プックリふくらんだ乳首には、まだ触ってやんないよ～？

敢えて、そこだけ外してキスを降らす。

智くんはじれったいのか、身体を捩った。

脇腹から腰骨、太腿へと唇を移しても、
もう、結構勃ってきちゃってる真ん中にはキスをしない…

太腿の内側…膝…唇を移しながら、
智くん、どんな顔してるかな～♪

そう思ってコソッと見ると、
目が合った。

「あ…」

「ちょっと、翔くん！！わざと意地悪してんの～？昨日俺が寝ちゃったから？」

「あ、いや…そう言う訳じゃ…」

「じゃあ、ちゃんと触ってよ！そんな焦らし、いらないから！！」

……なんか、今日の智くん、迫力ある…
いつもと違う気が…

「お口でシテよ！」

そう言いながら、智くんは自身を握って俺の方に向けた。

……あ、そう…いいよ～？
いずれはそうする気だったんだから…

だけど…押されっぱなしは不本意なの！言ったでしょ～？
あれ、言ってないか…

「じゃあ、一緒にシよ♡」
「えっ…」

シックスナインは智くんが恥ずかしがるの、知ってて提案したんだ…敢えてね♪

「ほら、きて♡」

そう言って颯爽とＴシャツを脱ぎ捨てて寝転がり、彼に上に跨るように促した。

智くんは唇を尖らせて、上目遣いに俺を見た。