第14章 誰かの心臓になれたなら(カラ松愛され(カラ一風味))
見慣れた街、見慣れた人々がだんだん歪んでいく。
それでオレがおかしいことに気がついた。
誰に聞いても、「何言ってんの?馬鹿なの?」の一言で終わらせられてしまう。
それで、もしかしてモンスターになってしまうのか!?なんて馬鹿なことを考えた気がする。
人々が抱えている欲望に巣食う愚かさも全て見ることが出来る。
それに気づいたのはごく最近のことだった。
世界という手のひらのうえで、人々は転がされ続ける。
彼女も彼も、オレもブラザーも。
みんなみんな、社会から逃げることは出来ない。
生まれてきた本当の意味すら知らないまま。
せっかく抱いた夢は実現することなく錆び付いて行ってしまうのだ。
「愛をください。」
きっと誰もがそう思っているだろう。
もちろんオレも。
「愛をください。」
震えた手で差し出された信用してもいいのかもわからない手を掴む。
「愛をください。」
醜い、美しい愛を。