第7章 満月
『おはようございます』
登城し広間に入り席についた
秀吉、桜花、三成はすかさず挨拶を返してくれたが
信長、政宗、光秀は口角を上げ悪い笑みを浮かべていた
「祝言を挙げたとたんこのざまか」
「いやー楽しみだな光秀」
「くくっそうだな政宗」
「何が楽しみなのですか?」
二人の言葉にキョトンとする三成
「そりゃあ祝言を挙げたあとすることと言えば
なぁ、家康?」
「家康様はお分かりになるのですね!」
「黙れ三成」
尊敬の眼差しを向ける三成をじろりと睨んだ
その横で秀吉と桜花は赤い顔をしていた
『次は桜花と秀吉さんの祝言ですね』
「ブッ!!?」
「うわぁ!だ、大丈夫秀吉さん!?」
急に話をふられ飲んでいたお茶を
盛大に吹き出した秀吉の背中を撫でる桜花
「そう言えば秀吉
貴様よくも俺の物に手をだしたな」
「の、信長様?」
愉し気な笑みを浮かべる信長
それを見て秀吉は頬を引き攣らせた
「桜花は織田家縁の姫だからな~
簡単には娶れねぇぞ?」
「お転婆でも一応姫だからな」
「酷い光秀さん!」
「桜花様は可愛らしいですよ」
「ありがとう~三成君」
不機嫌だったのに三成に褒められ途端に機嫌が良くなる桜花
「単純....」
『あら、それが桜花の良いところよ家康』
矛先が秀吉に向かい落ち着いて食事を始めた二人
『かけすぎだよ家康』
「...まだいける」
『辛い物を食べ過ぎると子作りによくないよ?
私、家康の子供...欲しいな』
真っ赤になった煮物を口に運ぶ家康に囁くとピタッと動きを止めた
「....唐辛子控える
それで...身籠るまで毎日抱いてあげる」
葉月に手を伸ばし美しい黒髪に簪を挿した
キラキラ綺麗に光る玉飾りがついた簪
葉月と初めて出かけた城下で買ったもの
「これで俺が仕事でいなくても寂しくないでしょ」
『ありがとう家康』
宣言通りその日から毎夜家康は葉月と愛し合った
そう遠くない未来に二人の間に可愛い子供が誕生する
が、それはまた別のお話で.......
続く......かも?