第7章 満月
「祝言を挙げます」
久しぶりに登城し全員が集まった広間で家康は唐突に発言した
「やっとその気になったか」
「よしっ料理は任せとけ!?」
「おめでとうございます」
「良かったな葉月」
「おめでとう!
祝言までに絶対に完成させるからね🎵」
口々に祝いの言葉をかけられ
嬉しそうに微笑む葉月
「葉月ここに来い」
『はい』
上座から見ていた信長は自分もとへ呼びつけた
「葉月に今一度問う」
『はい。なんでしょうか?』
葉月を見据え真剣な表情で話し出した
「祝言を挙げるということは
ここで根を張り生涯を過ごすと言うことだ」
信長が言いたいことを瞬時に理解した
『現代に帰りたいなどと微塵も思っておりません
実の両親よりもこちらの両親の方が好きですし
ここには弟も大好きな親友もおります
何よりも.....自分の愛した人のそばに居たい』
「ふっ愚問だったようだな」
ニヤリと笑い幼子を愛でるよう頭をくしゃくしゃと撫でた
「盛大に惚気たな~」
「きゃ~❤愛した人だって🎵」
「ククッどうした家康顔が赤いぞ?」
「...赤くないです」
「仲がよろしいですね」
「黙れ三成」
無言で頷き涙ぐむ秀吉
ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべる政宗と光秀
嬉しそうに頬を染めキャッキャッと騒ぐ桜花
にこにこ微笑む三成たちをじろりと睨んだ