第4章 弓張月
「安土に出ている間者から報告です
どうやら織田信長には寵姫がいるらしいとのこと」
「ほう、あの魔王に寵姫とはな...」
ここは安土から離れた森にある一軒の小屋の中
「それと徳川家康の元に嫁いできた女もいる模様」
「それは正室か?」
「はい。仲睦ましく城下を歩く姿を間者が見ております」
「面白い使えるな」
桜花が信長たちにあった日に森の中で出会った男
顔に刀傷がある袈裟を着た顕如がほくそ笑んでいた
「そろそろ動く準備をしておけ」
「御意」
「信長、首を洗って待っていろ」
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「魔王織田信長に初代将軍徳川家康を相手にすんのか?
めんどくせえ、なんで俺がこんなことしなきゃいけないんだよ」
報告を終え小屋の外に出た男は小さい声で愚痴りだした
「いつまでここに居ればいいんだ?俺帰れるよな?
会いたいなあ.......葉月」