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許嫁は戦国武将〈イケメン戦国〉

第3章 三日月


「ゆ......ゆき...ら」


「(ん?だれだ...)」


肩を揺すられ瞳を開くと目の前には佐助の姿があった


「佐助?」


「幸村が倒れたって聞いて...」


『大丈夫?』


「!?」


急に視界に入ってきた葉月を見て瞬時に顔を赤くした


『?顔赤いけど逆上せちゃった?』


「へ...?いや...え?」


『大きな水音が聞こえて見に来たら倒れててびっくりしちゃった』


「たおれた?(じゃあさっきのは.....?)」


「佐助ー幸は大丈夫か?おや、天女じゃないか」


『お久しぶりです信玄様』


「いや~相変わらず美しいね~」


『おら、お口がお上手ですね』


ニコニコ微笑みあい会話を交わす二人を視界のはしに捉えながら
幸村は頭をフル回転させていた


「(夢?さっきのは夢なのか?
なんつぅ夢見てんだ俺は!!)」


「...幸村なに一人赤くなってるんだ?」


「な、なんでもねえよ!?」


勢い良く立ち上がった幸村は葉月を見て更に赤くなった


「おまっなんつぅ格好してんだ!?」


葉月はこの間と同じようなキャミソールにホットパンツ姿
大胆に肌を出した胸元に目がいく
シミ一つない綺麗な白い肌


「(痕がねぇってことはやっぱ夢か...)」


「素敵だよ天女もっとよくみせておくれ」


サラッと口説きながら葉月の腰に手を回す信玄


「信玄様、姉さんを口説くのはやめてください」


「お前たち何をやっている」


ベリッと信玄を葉月から引き剥がしたところに謙信がやってきた


「....葉月お前は着物を着ろ」


不機嫌そうに眉間に皺を寄せ葉月に自分の羽織を投げつけた
羽織を借り岩陰に隠れ素早く着替え羽織を謙信に返す


「帰るぞ」


「はい。謙信様」


「また会おう天女」


『はい。お気をつけて』


「...またな」


『...忘れなさい』


「は?」


『見たでしょ?
だから記憶から抹消しなさい』


「お、おう(どういうことだ??夢なんだよな!?)」


"見たでしょ?"と言う言葉で幸村は混乱した
何処までが現実で何処からが夢なのかと
頭を抱え一睡も出来ずに朝を迎えた


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