第2章 繊月
「「..........」」
「これは面白い物を見た
葉月は随分と猫を被っていたものだな」
一部始終を見て固まっていた秀吉、政宗の二人とは対照的に
光秀は楽しそうに笑っていた
「桜花が時々怖がってた理由はこれか」
「そんな事よりも行くぞ!」
裏側から表に戻ると中から葉月が家康に寄り添いながら出てきた
「葉月!お前が強いのはよく分かったが
年頃の娘が肌を晒すんじゃない!?」
「俺は目の保養になっていいが、ちゃんと着ろよ」
「500年後はそういう格好が普通なのか?」
『これは部屋着です
それよりも早く家康の手当てを』
秀吉に家康を担いでもらい急ぎ御殿へと帰った
倒した男たちは光秀の斥候が城へと連れていった
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「ほぉそれで葉月が一人で片付けたと」
「はい。捕まえた男を尋問したところ
葉月が聞き出した通り賊はあそこにいた者たちだけのようです」
「片づけただけでなく尋問までしたのか
その葉月は家康の御殿か?」
「はい。家康の看病をしているようです」
「あの~信長様」
「なんだ桜花」
「お見舞いに行ってもいいですか?」
「お前も葉月みたいに素手で倒せたりするのか?」
「無理無理無理!!
武器があっても勝てないよ!?」
「フッ確かに相手が子供でも勝てそうにないな」
「む~酷いです光秀さん!」
「桜花、葉月にこれを渡せ」
頬を膨らませ怒る桜花に信長は麻袋を投げた
紐を外し中を見てみると金平糖が入っていた
「甘いものは疲れに効く」
「信長様!またこのような甘いものを!!」
「うるさいぞ秀吉
話は以上ださっさと行ってこい」
素手で男五人を倒して少しの切り傷のみで終わった誘拐事件
葉月の活躍もあり終息へと向かっていった