第4章 4
気がつくと憧れは、恋慕へと形を変えていた。
「、ここ!ここの問題の解き方がわかんねーんだけどよ。」
「ああ、そこはこの文字を……」
「こうか?」
「そうです……そう、解けるじゃないですか、偉い偉い。」
ぽんと頭に手を置かれ、なでられる。
「もうガキじゃねーんだし、やめろっての。」
「私にとって、君たちはいつまでもガキですよ。」
そう言われるのが、悔しかった。
「副隊長に昇進!?」
「ええ、六番隊で色々ありまして……」
そう告げてルキアを見ると、少し寂しそうな顔をした。
「折角学校で一緒にいれる時間が増えたのに……残念です。」
「もう、そんな顔しないでくださいよ。」
「そうだぞルキア!みんなに自慢できるじゃねーか!自分のかーちゃんは六番隊の副隊長だーって!」
「恋次……だが」
「ごちゃごちゃ言ってねーで、笑顔で見送ってやろうぜ!そして、絶対卒業したら護廷十三隊に入って、より先に隊長になってやろうじゃねーか!」
その時は、其々の運命が180度変わるなんて思いもしなかったんだ。