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生い立ちの歌《文スト》

第3章 『湖上』





泰子の脇腹をなぞると、ピクリと身体が跳ねる。
中也は口角が上がるのを感じながら、全身を愛撫していく。時折腕に力が入っているのを感じるが、本気で抵抗しようというなら既にしているだろう。
時折漏れる吐息が官能的だった。



「声、我慢してんのか?」

「ち、がう...っ」

「へぇ」

「あっ、」



中也の指が胸の頂を弾くと、堪らずに声が挙がる。
グッと唇を噛み締めて堪えようとするが、中也は泰子に深く口付けた。舌を絡めとると、微かに自分の銘柄とは違う煙草の味がする。



「んぅ...っ、ちゅ、うや...」

「物欲しそうな顔してんな」



唇、耳、首筋、鎖骨──と下に向かって口付けていく。
胸の頂をねっとりと舐め上げると、泰子は嬌声を挙げた。両腕にはもう力は入っていない。
中也は彼女の腕を解放すると唯一纏っていたショーツに手をかける。無意識か条件反射か。泰子も軽く腰を浮かせた。



「手前も乗り気じゃねぇか」

「誰の所為だ...っ」

「俺だな」



ニヤリと笑いながら中也は泰子の秘部へ指を挿入する。其処は卑猥な水音を立て中也の指を簡単に飲み込む。



「んんっ...!」

「我慢すんなって」

「ひ、ぁ...っ!そ、こ...やだ......っ」

「善いの間違いだろ...っ」



縋り付くように中也の服を握る手をやんわり解き、自身の背中へと腕を回させる。



「中也っ、中也......っ!」

「手前イクの早ェんだよ」



言葉とは反対に中也の指が弱い一点を執拗に責め立てると脚がガクガクと痙攣し、背中に回っている腕にも力が入る。



「んん──っ!」



ビクリと体が跳ね、その後脱力し腕もだらんと中也の背中から離れていく。
彼女の荒い呼吸を聞きながら中也も漸く衣服を脱いでいく。



「まだイケるよな」

「っ、莫迦...」



泰子の秘部は突き立てられた中也自身を無意識に締め付け、その快感に中也は堪らず眉間に皺を寄せる。



「...っは、俺も余裕、無ェ...っ!」

「あっ...奥...っ!当たって、る...!」

「嗚呼糞ッ...、んな顔して煽んなっ...!」



泰子は少し汗ばんでいる中也の首に腕を回し自身へ引き寄せると、その首元に歯を立てた。



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