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〘轟焦凍R18〙初めての愛を集めて

第2章 *路地裏*


§ 少女side §


多分、もう駄目なんだろう。
此処で死ぬのだろうか。

別にやり残したことがあったわけじゃない。
対して仲が良い友達がいたわけじゃない。
最後に親孝行がしたかったわけでもない。

でも、人生の最後が路地裏なんて誰だって嫌でしょう?

しかも"自分のせい"で死ぬなんて惨めよね。



内心すごく焦ってる。
人は生きてる意味が無くても、人生に絶望してたとしても死が訪れるときは焦るものだと思う。自殺じゃない限りは本能的に生きたいと思うものだと思う。


私もその状態。
この死の間際でやり残したことなんて思い出せる訳がない。
でも、ただただ死ぬのが怖くてさっきからずっと「助けて」と掠れた声でなんとか声を絞り出している。




誰かの足音。私の声が聞こえたのかな。


「…っ!…じょ…ぶか……」


誰かが呼んでる。
自分から助けてなんて言っておいてすごく失礼だけど、初対面の人におそらく私は助けられない。


死が近づく。


「やだ……死にたくない……」


助けられないのに…それなのに何でだろう……。
この人の傍はすごく安心する。
抱き締められた体が、握られた手が、私の心を落ち着けてくれる。





薄れゆく意識の中、あの人の声が聞こえた気がした。







—————————ユイ、頑張りなさい。貴方の目の前にいるその人はきっと貴方の人生を変えてくれるわ。だから死なないで。


















生きて、ユイ











さあ、目を開けて——————————



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