第4章 *必然的個性*
§ ユイside §
∬Next Day∬
ユウ「すっごい良い人じゃん!」
心「ユイはその人に告白するの?」
放課後、私たちはクレープを食べながら女子トークに花を咲かせていた。
その理由は今日の朝まで遡る———————
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その日の朝、登校した私を出迎えたのは出来たばかりの友達二人だった。
「ユイ!!!待ってたよー!」
教室に入るなり私の肩を勢いよく揺さぶるユウちゃん。
それを慌てて心ちゃんが止めに入る。
「ユウちゃん……!ユイが死んじゃうから…!」
「あっ、ごめん!」
「だっ…大丈夫だよ……」
(頭がクラクラする…………)
ひとまず自分の机に荷物を置いて「何かあったの?」と聞いてみる。
私の席は窓際の一番後ろの席。
すると二人は私を椅子に座らせて、真剣な表情で……
「ユイって彼氏いるの?」
と聞いてきた。しかも二人とも息ぴったり。
「は……?」
ユウ「友達に隠し事はダメだよ!白状しなさい!」
「そんなこと言われても…」
彼氏なんていないしなぁ……
「どうして私に付き合ってる人がいると思ったの…?」
まずは原因が分からないと言い訳もできない。
心「実はね…昨日雄英の人がここまでユイを迎えに来てたって学校中で噂になってるの…」
それを言われて納得した。
昨日轟くんが私を迎えに来てくれたのを見て騒いでいた人が言いふらしてしまった…と、そんなところだろうか。
ユウ「で、やっぱりその人と付き合ってるの?」
「う~ん…それが残念ながら付き合ってないんだな…」
ユウ「本当に?」
「本当の本当。この前具合が悪かった時に助けてもらったからそのお礼をしようと思って会ってただけだよ」
心「迎えにきてくれるなんて優しい人なんだね~しかもすっごいイケメンって聞いたよ!私も見たかったな…」
「心ちゃんには彼氏がいるでしょ!」
心「いてもいなくても気になるものなの!」
ユウ「まあ、その事は放課後じっくり聞かせて貰うよ!今日は遊ぶ約束してたでしょ?」
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