第3章 *絶対零度*
§ ユイside §
ボフッ……
今日もまたベッドに勢いよく飛び込む。
いつもは嫌なことがあった日にこうするんだけど、今日は違う。
轟くんと二人でカフェに行った。
私が道に迷うかもってわざわざ学校まで来てくれた。
私のせいで轟くんに迷惑がかかったのに怒るどころか私の心配をしてくれた。
歩いている時もずっと自分が車道側を歩いてくれる。
凄く優しそうに笑う人。
「次は俺から誘う」って言ってもらえた。
次がある…また会える。その事実がどうしようもなく嬉しい。
私ね、
生まれて初めて好きな人が出来ました。