第14章 藍色の糸 拾四 完
あれから長い年月が過ぎた。
「おばあちゃん」
今日も私の為に小さな女の子がお見舞いに来た。
「おばあちゃん早く元気になって退院しようね」
女の子はニッコリと笑う。
そうだね。と、返事をするけど本当は自分の命が尽きるのを早く感じている。
「病気治れば友達に会えるね」
「そうねぇ、早く逢いたいわ」
早く、また、逢いたい。
次はあんな形ではなくて、ちゃんと皆と逢いたい。
逢える。
「もうすぐ大事な友に逢えるわ…」
「私も会いたいな」
「逢えるわよ、絶対に」
「いつー?」
「歩めばすぐ見つかるわ。友は藍色の糸で結ばれているのよ。」