第9章 藍色の糸 九
食満「結の様子はどうだ?」
三人の子供を送ってきた食満が帰ってきた。
伊作「大丈夫、寝ているよ」
結は運ばれ、保健室のベッドで寝ている。
食満「下級生に知られてしまったな…」
伊作「そうだね…」
伊作が寝ている結の頭を優しく撫でた。悲しい目で見つめる食満。
伊作「金吾はよく喋らなかったね」
食満「多分戸部先生や小平太に言われてて、結と会っても何も言わなかったんだよ」
伊作「そうか…」
食満「夏休みで良かった。人が少なくて」
伊作「明けたら委員会会議だね」
食満「その前に思い出してくれたらいいが…」
伊作「結ちゃん次第だね。」
「早く戻っておいで」