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【ヒロアカ】"無個性"だけどヒーロー科

第16章 職場体験



「なぁ、お前はどこに行くんだ?」

例の如く最後列に立っている流衣に轟が話しかけに行くと、んー、と微妙な顔をされた。

「私はちょっと学校の方でする事があって。
職場体験には行けないの…体育祭にも参加してないしね」

体育祭の日、流衣はサボりだった。
後になって聞くと、家でゴロゴロしていたらしい。
雄英体育祭は全国的なイベントで、ヒーローになるのなら外せないイベントでもあるはずだが、流衣は何の躊躇もなく休んでいた。
さすがの相澤も呆れて且つ苛立っていたが、本人が気にする様子は見られない。

「…そうか」

学校でする事というのも気になったが、深くは追及しなかった。
今までのやり取りから考えても、恐らく答えは教えてくれないからだ。

「轟はどこに?」
「…エンデヴァーの事務所だ」

言うと、流衣はへぇー!と意外そうな顔をした。

「親子の軋轢はもう解消されたの?」

親子。軋轢。
その2つの言葉で、流衣がこちらの事情を知っているのだと理解した。
だが、この事情を話した事のあるのは緑谷ただ1人だけだ。

「なぜ知ってる?」

緑谷は吹聴するような性格ではないし、そもそも流衣と緑谷は親しくはないだろう。
なぜ知っているのだろうか。


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