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ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】

第4章 上司はイルミさん





(…………っ見ないで…………)



私の滑り込みに目を光らせていたのは私の上司、イルミ,ゾルディックさん

何でも真っ黒な黒髪と相反してハーフらしい……

顔立ちは濃い、とまでは行かないがはっきりしていて入社式早々見惚れた私だったが冷酷非道、鬼、とまで噂される上司は何時でも表情を崩さ無いし、人を寄せ付け無い雰囲気を漂わせている

実のところまだ3ヶ月の付き合いだがゾルディックさんとの距離は出会った頃から全く縮まっていなかった



________"




業務に追われる内に怒涛の午前が過ぎ、昼休みの合図のチャイムが鳴った


「んーっ!」


書類とパソコン画面に向き合った事でガチガチに固まった肩

椅子の背凭れに身体を預けて伸びをしていると


「業務残して休憩する気?」


単調な声が頭上から降ってきて途端に背筋を伸ばす


「お、お弁当を食べようかと……」


「食べながら出来る事があるだろ?」


デスク上の書類をペラペラ捲ったのは見ずとも解る……ゾルディックさんだった


「………でも……」


辺りの同期や先輩は社員食堂に消えており反論しかけて止めた

皆のデスクに残っている書類は私とは比べ物に成らない程少なかったからだ


「ここに何しに来てるの?仕事だよね。」


「……はい」


「解ってるなら君が休憩する訳無いよね」


「はい!」


只真っ直ぐ前を向いたまま答えた私の声に革靴の音が遠退いて行く

恐る恐る振り返れば黒いスーツの後ろ姿はまるで雑誌から飛び出して来たモデルの様で思わず視線を奪われる


纏め上げられた黒髪が解かれてサラリと流れる様子をぼんやり眺めていた


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