第10章 家族旅行
その手は酷く冷たく祈織は驚く
『さて勉強再開しましょうか』
そう言うとはすぐにノートに目を向ける
──笑顔の少女を泣かせちゃうから──
まるで呪縛のように言った
祈織は自分の手をに重ねる
『…!』
ビックリしたは一瞬祈織を見るが優しい笑みを浮かべ、軽く握り返す
祈織「…冷たい手だね」
『…嫌なら離してくださいよ』
クスッと笑うは祈織の手を離そうとする
けれど祈織は握ったままだ
祈織「…いや…冷たくて気持ちいいよ」
『暑いですもんね』
それでもヒンヤリとしたの手はほんのりと祈織の体温で温かくなる