• テキストサイズ

恋愛短編集

第2章 年上彼氏 -喧嘩-


貴久side

さすがに拒まれると傷つく

『あっ…ごめっ…』

分かってるんだ

さっき襲われたのが怖かったって…

だから拒まれてもしょうがないって…
頭の中では理解してるんだ

でも…

素直になれないのは俺の悪いところ…

『貴久?…ごめんね?』

そう言って俺の手に触れようとする梨花の手を俺は拒んだ

『……っ……ごめっ』

貴久「いやっ…そういうつもりじゃ」

『分かってるよ…分かってる…』

…なんか…泣かせてばっかじゃん

貴久「悪かった…ごめんな?」

『…ううん…大丈夫だよ』

涙を手の甲で拭う姿は他のどんな女よりも綺麗だと思った

『…んふふ…仲直り…ね?』

そう言って俺に微笑んでくれる
梨花の顔を見てこいつのこと
守ってやらないとって思い直した

笑う顔は俺だけに見せて?

泣く時は俺の為に泣いて?

今はまだ俺が未熟者だから
言えねぇけど時が来たら絶対に言うから

"結婚してください"って…

そのためにも…

貴久「頑張らねぇと」

『…なんか言った?』

貴久「いや…別に何も」

『…そっか…』

貴久「うん…」

『貴久…!』

貴久「ん?」

『…えーっとね…』

そう言いながら頭を掻く

その仕草も好きなんだ

貴久「なんだよ…笑」

『やっぱり何でもない!』

貴久「ん…じゃあ寝よ?」

『…うん!』

__本当は気づいてる

__君が言いたかった言葉に

__俺も同じ気持ちだからね

__"愛してる"って伝わってるよ

そんな事を思いながら眠りについた


/ 17ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp