第1章 太陽が輝く理由
「ひゃーっはっはっは!!」
月の下卑た笑いがひまわり畑に木霊します。
「今日から俺様がお前達を照らすご主人様だ!ひまわりども!今までの太陽のように崇め奉れ!」
尊大な態度の月に、普段は温厚なひまわり達は怒りをあらわにします。
「太陽様に酷い事しやがって!」
「何がご主人様よ!」
「俺達にまで光が届かねーじゃねえか!」
誰かが言ったように、月は太陽様に比べてあまりにも小さく、その光は地上を照らす程の強さがありませんでした。
月は顔をしかめて歯ぎしりします。
「うるさいうるさいうるさーい!もう太陽は死んだんだ!今日から俺が空の王様だ!」
月は太陽様を一蹴りすると、逃げるように雲の影に隠れてしまいました。