第1章 太陽が輝く理由
月を覆う炎が、より青く、より冷たく燃え上がります。
「なんでだ!なんで笑っていられる!?」
周りが全て燃えるほどの炎がこちらに迫ってきます。
「俺から炎を奪いに来たんだろう!?目的は俺なんだろ!?俺を見ろよ!どうして俺様を見ない!」
いくつかの雲が蒸発してしまいました。
「おい!お前ら!」
月が声をかけると、月の背後からどす黒い雷雲がやってきました。
「あいつらをやっちまえ!」
雷雲はひまわり達の上空に分厚く広がります。
ゴロゴロと鈍い音が聞こえます。
「スコールで根腐りしてしまえ!」
テラレスの頭にぽつりと雨が落ちました。
「・・・えっ?」
それは雨ではなく、雷雲の涙でした。