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太陽が輝く理由

第1章 太陽が輝く理由


「なーにが正義だ。」
入道雲を突き破って現れたのは、青く冷たく輝く月でした。
どうやらひまわり達の話を聞いて、居ても立ってもいられなくなったようです。
さすがにこれだけ近くにいると、眩しい程に輝いて見えます。
「これからは俺様が自然の頂点だ!俺様が正義だ!」
月の炎が強くなりました。

光が強くなっても、ひまわり達の目が潰される事はありません。
シーエは月をまっすぐに見つめて交渉に乗り出します。
「月よ、炎を太陽様に戻してはくれないか?」
「戻さん。あいつは俺様に負けた。もうこれは俺様のものだ。」
「無理矢理奪って、自然に迷惑をかけて、それで王様と言えるのか?」
シーエの言葉で、月の額に青筋が走ります。
「太陽様はそんな方じゃなかった。いつもみんなの事を考えてくださった。」
テラレスが続きます。

「俺もお前達に光を与えようと言ってるじゃないか!」
「恐怖で押さえつけているだけだろう!?」
アステリが叫びます。
「自分の身をわきまえなさいよ!」
「光が届いていない事は、あなただって気付いているでしょう?」
イディアとヘリアンが語りかけました。
「オイラ達が月に従ったところで、このままじゃみんな枯れちゃうぜ?」
アンスが悲しそうに言います。


シーエが月を真っすぐ見据えました。
「もう認めろ。月じゃ太陽様の代わりにはなれないんだ。」
今なら間に合う。
だからもう、こんな事は止めよう。
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