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ダーリン・イン・ザ・フランキス

第5章 「キミの棘、ボクのシルシ」




【キス】とは特別なモノ___________


初めて会った時、ゼロツーはそう教えてくれた。


オトナはキスをするのだろうか…?


だとしたら、プランテーション同士がこうして出会う事を


キスに例えたのは一体誰だったんだろう____________








「なぁ、キッシングって要するになんなんだ?」




「あんた、何も知らないで見てたの?」



「うるせっ!バーカ…そう言うお前はどうなんだよ!!」



「えぇっ…っ…2つのプランテーションがくっ付く事、でしょ?」



「…それだけじゃないよ、プランテーション同士でパイプの中にあるマグマ燃料の受け渡しをする事でもあるんだ。」




「燃料が無いと、オトナも僕達も生きていけないですから…フランクスだって動かせません。」




「じゃあこれでひと安心じゃん!!」





ゾロメ君が安心した様にそう言うと、
ゴローがそうでもないと否定をした。




「この規模の燃料の受け渡しだ、大量の叫竜を呼び寄せる事になるって聞いた。」




「うげっ…マジで!?」




「パイプごと…かぁ」




「…大丈夫だよ!皆で力を合わせれば、
今はストレリチアだって力になれる。」





ヒロがそう言うと、ゴローは驚いた様な顔をしていた
普段はあんなに曇っていた顔が晴れ晴れしている様に見えたからだ





「……そうね、ヒロの言う通りだ。」










セレモニーは盛大に厳粛に行われた


26プランテーションからもフランクス部隊のコドモ達が

出席していて、僕達よりもずっと落ち着いているように見えた。






「諸君、おぞましい叫竜達はマグマ燃料を
狙い大挙して襲ってくるであろう!この領土達の運命はパラサイト諸君に掛かっている。

君達は強い!必ずや勝利を齎してくれるものと信じている。」







こんなにも歓迎されて、皆気分は高揚していた


でも同時にこれまでに無い程大きな戦いの予感が


もう僕達ははっきりと感じ取っていたんだ____________
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