第15章 「まものと王子様」
きっと、この人とならなれるのだと
でも、この世界はそれを許してはくれなかった__________
何故…どうしてなんだろう
答えを探し出せないのは、
僕が誰かを守る力も持たないただのコドモだからだろうか。
どうして気づかなかったのだろう
私と彼は、違う色の血が流れる別の生き物で
この私は…バケモノだったと。
『ゼロツー!』
『ダーリン!』
そう、だから私は誓ったんだ_____________
どんな手を使ってでも…人間になって見せる
彼と同じになれば、ずっと一緒に居られる筈だから。
「「「デルフィニウム!!」」」
「ヒロ、ゼロツーから離れて!!
そいつはヒロを利用する為に近づいたんだ!!
そいつと居ると、ヒロまで人間じゃなくなっちゃう!!!」
「…そうだよ、だって僕は…」
「絵本の…君が、あの時の絵本の女の子だったんだね」
「っ…!!」
「………やっと、ヒロは思い出したか。」
たとえ人種が違くても、互いが思い合えば
きっと2人は結ばれる…物語はどうなるかは誰にも分からない
これからが、本当の2人の物語の始まりである______________