第9章 真選組女中生活 X日目 沖田総悟

「だって、多分沖田さん優しいから、私がこんな状況だし、きっとこれからもしばらくはずっと面倒を見てくださります。でも、これ以上優しくされたら私…」

「本気で好きになるっつーわけか。」

「…ハイ。私演技が上手い訳でもないから多分バレちゃいます。それで変なふうになるのも嫌ですし。それにその前に本当に依存しちゃうかもしれません。今の私は根無し草ですから…これ以上頼ってしまうと、おそらく…」

「…、考えすぎアルよ。もっとも気楽に考えるヨロシ。」

「そうだよ！沖田さんも素直に頼ってくれた方が喜ぶよ！」

「…いや、だから私これ以上優しく「だったら本当に依存しちまえばいーアル！」え？」

「か、神楽ちゃん、それは言い過ぎじゃない？」





ギャーギャー言い合う2人を、ポカン、とした顔で見ている少女。そんな少女を沖田は愛おしそうに坂田は優しく見つめている。




「大体アイツに依存とか本性知ったら絶対無くなるアル。気にしないで依存したらいいアル！それに本当に依存症になる奴はそんな事言わないネ！」

「たしかに…神楽ちゃんにしてはまともなこと言うね。」

「にしてはってどう言う意味あるかこの駄メガネ！」

「駄メガネって何だよ！？大体神楽ちゃんはね…」




収まったと思っていた2人の喧嘩がまたもや始まり、少女は仕方なく坂田に目線を向けた。
坂田はこの騒音では会話しにくいだろうと少女の隣へ移動した。