第9章 301号
篠原
「俺の勘違いでしたか…
美奈は良い女ですからてっきり…惚れているのかと。」
篠原は俺がなかなか言えない事を、
突然音もなく現れて…真顔ですんなり言えるから尊敬する。
山崎
「篠原…
今回は伊東から目をつけられた美奈さんを守る為に、嫌な役回りをさせてごめんな…
牢に入れる理由を作らせたり…さ…」
篠原
「気にしないで下さい…
それが俺達…監察の仕事でしょう?
嫌われるくらいで丁度良いんですよ。」
山崎
「篠原…いつのまにか凄く成長したな(´;Д;`)」
篠原
「…それより伊東が美奈さんのご家族の側に暗殺を得意とする奴を潜伏させていたのは…誤算でした…
これから美奈さんの心のケアーが必要になってきますね。
暇をこちらから出して、女中としての任を解いて自由にしては?と思うんですが…」
山崎
「それがさ…それは契約上できないみたいなんだよね。
美奈さん自身の口から言ってもらわないと…
副長の亡き想い人に似ているってだけで伊東に目をつけられて…
ほんと…最初に…逃してやれば良かった……」
篠原
「いいえ…
伊東に目をつけられた時点で、
美奈さんに逃げ場なんかなかったでしょう?
逃げられたとしても…明るい未来は無かった…
何せ…伊東のバックには奇兵隊が見え隠れしていた…
いや操られていただけですが…
妖刀のせいでおかしくなった副長の穴を埋めながら、
本当に筆頭はよく頑張ったと思います。
ゆっくり休んでください……」
山崎
「いやいや気になって休めないよ…
っていうか…篠原これからどうすんの??
美奈さんはお前を憎んでるぞ…」
篠原
「そうですね…
筆頭にお任せします。」
山崎
「えっ…(;´д`)」