第5章 褒美

「…口開けて？」

私の指示通り、薄く唇を開く半田くん。
そこへ舌を忍ばせ、ゆっくりと彼の口内を味わう。


「んっ…」

中を隈無く舐め回した後、彼の舌を捕らえ自分のものと絡ませた。
徐々に上がっていく彼の息。
薄く開いた瞳はとろんとしていた。


「…気持ちイイ？」

「…はい」

キスの合間にそう問えば、彼は素直に肯定する。


「ココ…また勃ってる」

「ぁっ…、」

お腹に付きそうなくらい勃ち上がっている彼のモノ。
どうやら私とのキスに興奮してくれたらしい。


「キスしながらこうされると…気持ちイイでしょ？」

「ぅ、ぁ…っ」

舌を絡ませながら彼のモノを上下に扱く。
お湯の中でも判るくらい、彼のモノからはぬるぬると先走りの液が溢れていた。


「…こっちも弄ってあげる」

「っ…」

左手では彼の性器を…右手では彼の乳首を刺激する。
恍惚の表情を浮かべる彼を見ていると、私まで興奮してきてしまって…


「…半田くんも触って？」

「っ…、先輩……」

その両手を取り胸へと導く。
彼は呼吸を乱しながら、両胸を厭らしく揉みしだいてきた。


「んっ…ぁ……、ねぇ…またさっきのしよ？」

「…え……？」

「半田くんのおっきいので…私のアソコ擦って？」

「ッ…」

そうお強請りしながら、自らの秘部を彼のモノに擦り付ける。
彼は片手で私の腰を引き寄せると、下から突き上げるように律動を始めた。


「ぁっ、すごい…っ……それ、イイ…」

はしたなくひくついている穴も、敏感な芽も、彼のモノで容赦なく擦られる。
その快感に背をしならせれば、貪るように彼が胸にしゃぶりついてきた。


「んっ、ぁっ、ぁっ…だ、め…っ……イっちゃ……！」

気持ち良過ぎて頭がおかしくなる…
まるで本当にセックスをしているようだった。


「半田くっ…、もっ…イく……っ」

「…俺も、です……っ」

「あぁっ…！」



その後の事はほとんど覚えていない。
次に気が付いた時私はベッドの上にいて、半田くんの姿はもう無かった。
代わりにテーブルの上には置き手紙があって…

『洗濯ありがとうございました。また月曜日に会社で…』

何とも淡白な文章だ…ひと晩中互いの体を貪り合ったというのに…

(でも私たちは恋人同士じゃない…)

そう思うと、何故か少しだけ胸の奥が痛んだ…



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