第5章 褒美
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「続きはベッドでね…」
妖艶に微笑む先輩に手を引かれ、ベッドルームへ連れて行かれる。
初めて入る女性の寝室。
そこは8畳程の広さで、白を基調とした家具が並んでいた。
そして壁際に沿って設置されているベッド。
彼女とのこの先の行為を想像し、顔も体も熱くなる。
「…何想像してるの?」
「っ…」
「ふふ…横になって」
彼女に促されるままベッドに上がり、仰向けになって寝転んだ。
そんな俺の腹の辺りに乗ってくる彼女。
「…今日は何をしようかなぁ」
今にも鼻歌を歌い出しそうな軽い口調で、彼女が俺のYシャツのボタンをひとつずつ丁寧に外していく。
そしてその下に着ていたインナーを鎖骨の辺りまで捲ってきた。
「…可愛いピンク色」
「ぁっ…!」
綺麗な指で片方の乳首をくにくに弄られる。
思わず出てしまった声…当然そんな所を他人に触れられるのは初めてだった。
「ココ…気持ちイイ?」
「っ…、」
「…答えてくれなきゃ止めちゃうよ?」
そう言って彼女は俺の表情を窺ってくる。
その口元には意地悪な笑みを浮かべて…
「気持ちイイ…です」
「女の子みたいに感じちゃうんだ?」
「んッ…、」
今度はぺろりと舌で舐められた。
彼女の舌で擦られる度、ゾクゾクと全身が粟立つ。
元々余裕が無かった俺は、無意識に下半身の方へ手を伸ばした。
「…まだダーメ」
「…え……、」
「イくのはもう少し我慢して?」
「ッ…」
1週間も我慢させられたというのに、この上まだ我慢しろと言うのか…
先輩は本当に意地悪な人だ。
一瞬恨めしいとさえ思ってしまったが、そんな俺の手を彼女が優しく握ってきた……指を絡ませるような恋人繋ぎで。
(…先輩……)
そんな事をされたら錯覚してしまう…
彼女にとって俺はただのペットで、都合のイイ性欲処理の道具でしかないのに…
「…勃ってきたね」
「んっ…、」
彼女の唾液で厭らしく光る俺の乳首は完全に勃ち上がっていた。
片方はちゅぱちゅぱと卑猥な音を立てて舐められ、もう片方は親指と人差し指でくりくりと弄られる。
(ダメだ…、もうイく…っ…)
カリッと乳首を甘噛みされた瞬間、俺はまだ下半身に触れられてもいないのに達してしまった。
下着の中で大量に吐き出してしまった精液……最悪だ。
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