第10章 #10
不良ではあるが目上の人には敬語を使う。
「ふーん。名前に何か用?やけに真剣な表情してるけど。」
「お母さん!名前さんを俺にください!本気なんです!」
「ほほう。」
名前の母は考える。
「…どうぞどうぞ。」
八神は名前を簡単にくれるもんだから、
驚いて転んでしまった。
八神は体勢を立て直して名前の母に声を掛ける。
「ええええええ!?そんなに簡単にあげていいんですか。
大事な娘さんなんですよ。」
「あげるったらあげるんだよ。
この事はお父さんにも話しておく。今日は赤飯だよ。」
名前の母は嬉しそう。台所に行く。
聞いちゃいない。
八神は呆れる。
「…。」
「どうしたの?」
八神は名前の様子を見て一安心した。
名前は頬を赤らめている。
「名前。俺のお母さんと名前のお母さん職場一緒だ。
それで俺の事知ってるみたい。」
「八神さんの名前は母から聞いてましたよ…。
怖くて近付けませんでした…。」
「ん。やっぱり?」
「はい…。」
「そうだよね~。」
八神は微笑み名前の頬に口付ける。
名前の家でくつろぎ珈琲を飲んだ後、八神を見送った。
名前は嬉しくて悶え自分の部屋に戻りベットに寝転ぶ。
そのまま寝落ちした。