第1章 #01
名前は初めてのセックスに膣内射精に泣いてばかりだった。
保健体育の授業で習った、赤ちゃんが生まれると言う知識が名前をそうさせているのかもしれない。
「悪かたって…なぁ…。孕んだらちゃんと責任持って育てるから。これで機嫌直してくれや~。」
「ほんと…ですか…。それ凄い事言ってませんか。」
「ほんとほんと。俺、結構お前の事好きなんだよ。」
八神はニィッと笑う。本心である。
名前の事を気に掛けていたみたいだ。
「あぁ…八神さんってずっと怖い人だと思ってました。え…私の事好きなんですか?」
名前は驚いて声を上げる。
「本気だぞ。」
「罰ゲームじゃないですよね…。」
罰ゲームで告白された悲痛な思い出が蘇る。名前は好きという言葉が嘘に感じてならない。
八神から意外な答えが返ってきた。
「はぁ?罰ゲームじゃねぇよ。何そんな奴らいたのか。ひで~。
だから嫌なんだよな弱いものいじめする奴って。」
「八神さん…。私嬉しいです…。」
名前は本音を聞いて安心し笑う。
八神が周りの男子生徒たちよりも、考え方が大人っぽくてかっこいいことに気付く。
自分の扱い方が雑だったのでどうしても八神と比べてしまう。
名前はそんな八神の内面に惹かれ、八神に心を開いた。
「よぉし。今日は完璧にサボるか。」
「サボるって。八神さんちょっと待ってください!まだ授業が残ってるんです!」
腕を振りほどき八神を止めようとする。男である八神の力には勝てなかった。
不良でなくても力は圧倒的に男の方が上だ。勝てるはずがない。ぐいぐいと引っ張られていく。
少し痛い。